東野圭吾さんの作品で、長年愛されている2大看板シリーズといえば『ガリレオ』シリーズと『加賀恭一郎』シリーズです。
中でも『加賀恭一郎』シリーズは、俳優の阿部寛さんが主人公・加賀恭一郎を演じ、ドラマや映画が大ヒットしたため「映像で見たことがある!」「これから原作を読んでみたい!」という方も多いのではないでしょうか。
しかし、「出版された順番とドラマの放送順が違う」「物語の中の時系列がバラバラ」なため、どれから見れば(読めば)いいか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、加賀恭一郎シリーズ全13作品の「一番おすすめの読む順番・ドラマを見る順番」と、気になる時系列や人間関係(相関図)を分かりやすく徹底解説します!
【結論】加賀恭一郎シリーズのおすすめ視聴・読書ルート一覧表
加賀恭一郎シリーズは基本的に1話完結の独立したストーリーになっているため、どの作品から読んでも(見ても)十分楽しめます!
ですが、より深く加賀の人生や人間ドラマを味わうなら、以下の「目的別ルート」が絶対におすすめです。
- 【ドラマ・映画ファン】サクッと名作を楽しみたい方 ➔ 映像化された「ドラマ放送・公開順」で見る!
- 【原作ファン】加賀の成長と人間ドラマを味わいたい方 ➔ 「時系列順(小説の刊行順)」で読む!
- 【ベストセラーを読みたい方】まずは人気作から入りたい方 ➔ 「発行部数TOP3」(赤い指・卒業・悪意)から読む!
▼ 公式データから紐解く!全13作品・時系列&実績まとめ表
| 時系列 | 作品名(原作) | 加賀の所属・舞台 | 累計部数・刷数 (※2026年8月時点) | 映像化作品(阿部寛主演) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 『卒業』 | 国立T大学(4年生) | 180万部(150刷) | – |
| 2 | 『眠りの森』 | 警視庁捜査一課 | 130万部(126刷) | SPドラマ(2014年) |
| 3 | 『悪意』 | 警視庁捜査一課 | 練馬警察署 150万部(116刷) ※海外380万部 | – |
| 4 | 『どちらかが彼女を殺した』 | 練馬署 | 140万部(118刷) | |
| 5 | 『私が彼を殺した』 | 練馬署 | 125万部 | – |
| 6 | 『嘘をもうひとつだけ』 | 練馬署 | 120万部 | – |
| 7 | 『赤い指』 | 練馬署 | 185万部(最高ヒット) | SPドラマ(2011年) |
| 8 | 『新参者』 | 日本橋署 | 110万部 | 連続ドラマ(2010年) |
| 9 | 『麒麟の翼』 | 日本橋署 | 85万部 | 映画(2012年公開) |
| 10 | 『祈りの幕が下りる時』 | 日本橋署 | 120万部 | 映画(2018年公開) |
| 11 | 『希望の糸』 | 警視庁捜査一課 | 99万部 | – |
| 12 | 『あなたが誰かを殺した』 | 警視庁捜査一課 | 最新刊 | – |
| 13 | 『誰かが私を殺した』 | 警視庁捜査一課 | Audible限定 | – |
※『悪意』は出版順では第4作目の時期ですが、作中時系列(加賀の所属)に基づき、公式リスト通りの『第3の事件』としています
【ドラマ・映画を見る順番】放送・公開順がおすすめ!
阿部寛さん主演の映像化作品(通称:新参者シリーズ)から入りたい方は、テレビ放送・劇場公開された順番で見るのが一番分かりやすく、感情移入できるためおすすめです!
映像作品はここからスタート!舞台は日本橋・人形町。加賀恭一郎の鋭い推理と温かい人情味の魅力を一気に広めた記念碑的作品です。
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加賀が人形町に赴任する「前」の事件を描いたスペシャルドラマ。加賀と彼の父親の複雑な関係性が明かされる重要なエピソードです。
日本橋の麒麟像を舞台にした劇場版第1弾。すれ違う家族の愛を描き、豪華キャストでも大きな話題になりました。
加賀の「若き日の事件(時系列では最も古い)」を描いた作品。ヒロインのバレリーナ役に石原さとみさんが出演しています。
シリーズの集大成となる劇場版第2弾。長年明かされなかった加賀恭一郎の「母親の失踪の謎(ルーツ)」がついに明かされる屈指の感動作です。
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【小説を読む順番】原作は時系列順(刊行順)がベスト!
原作小説から読みたい方は、加賀の成長や所属の変化を追える「時系列順(出版順)」で読むのが最もおすすめです!各作品のあらすじと見どころをご紹介します。
①『卒業』(1986年)|加賀恭一郎の原点となる大学生時代
7人の大学4年生が秋を迎え、就職、恋愛に忙しい季節。ある日、祥子が自室で死んだ。部屋は密室、自殺か、他殺か?
心やさしき大学生名探偵・加賀恭一郎は、祥子が残した日記を手掛りに死の謎を追求する。しかし、第2の事件はさらに異常なものだった。茶道の作法の中に秘められた殺人ゲームの真相は!?
★見どころ:記念すべきシリーズ第1作!まだ大学生である加賀恭一郎の爽やかな姿と、青春のほろ苦さが詰まった本格ミステリーです。
②『眠りの森』(1989年)|若き刑事・加賀の淡い恋心
傷ついたバレリーナが男を殺したのは、ほんとうに正当防衛だったのか?
完璧な踊りを求めて一途にけいこに励む高柳バレエ団のプリマたち。美女たちの世界に迷い込んだ男は死体になっていた。
若き敏腕刑事・加賀恭一郎は浅間未緒に魅かれ、事件の真相に肉迫する。華やかな舞台の裏の哀しいダンサーの悲恋物語。
★見どころ:警視庁捜査一課の刑事となった加賀が登場。バレエ界の美しくも切ない人間模様と、加賀のほのかな恋心が見どころです。
③『どちらかが彼女を殺した』(1996年)|読者が推理する犯人当て小説
「お兄ちゃん以外、信じられなくなっちゃった」電話は切れ、妹は殺された。愛知県警交通課の兄・和泉は、犯人への復讐を決意し、現場の証拠を隠蔽する。
容疑者は元恋人の男と親友の女。決め手が見つからないなか、練馬署の加賀刑事だけは兄の工作を嗅ぎ取る。あなたに真相が見抜けるか。究極の”犯人当て”小説。
★見どころ:なんと作中で「犯人が直接明かされない」仕掛けになっています!読者自身が推理して犯人を突き止める体験型ミステリー。
④『悪意』(1996年)|東野文学の最高峰と名高い傑作
人気作家・日高邦彦が仕事場で殺害された。第一発見者は、妻の理恵と被害者の幼なじみである野々口修。犯行現場に急行した刑事・加賀恭一郎の推理、逮捕された犯人が決して語らない動機とは。
人はなぜ、人を殺すのか。超一流のフー&ホワイダニットによってミステリの本質を深く掘り下げた東野文学の最高峰。
★見どころ:早々に犯人が判明してから始まる「動機解明(ホワイダニット)」の心理戦!東野圭吾作品の中でも屈指の最高傑作との呼び声高い一冊です。
⑤『私が彼を殺した』(1999年)|究極の犯人当て第2弾
男の庭先で、裏切られた女性が自殺した。すでに別の女性と婚約していた男は死の事実を隠して結婚式へ向かう最中に殺害される。動機のある容疑者は三人――婚約相手の兄、恋人を奪われた男、元交際相手の女。推理の鍵は、死因の毒入りカプセルが何処から現れたか。あなたは加賀刑事が導く真実に迫れるか。
★見どころ:『どちらかが彼女を殺した』に続く本格犯人当てミステリー第2弾。巻末の手紙やヒントを元に、ぜひ真犯人を推理してみてください。
⑥『嘘をもうひとつだけ』(2000年)|シリーズ唯一の短編集
バレエ団の事務員が自宅マンションのバルコニーから転落、死亡した。事件は自殺で処理の方向に向かっている。
だが、同じマンションに住む元プリマ・バレリーナのもとに一人の刑事がやってきた。彼女には殺人動機はなく、疑わしい点はなにもないはずだ。ところが……。人間の悲哀を描く新しい形のミステリー。
★見どころ:加賀恭一郎シリーズ唯一の「短編集」。人間が思わずついてしまった「嘘」の裏にあるドラマを、加賀が優しく鋭く解き明かします。
⑦『赤い指』(2006年)|加賀の複雑な家族関係が明かされる
少女の遺体が住宅街で発見された。捜査上に浮かんだ平凡な家族。一体どんな悪夢が彼等を狂わせたのか。「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身の手によって明かされなければならない」。刑事・加賀恭一郎の謎めいた言葉の意味は?家族のあり方を問う傑作。
★見どころ:家庭内の闇と「介護」「家族の絆」を描いた重厚なドラマ。加賀自身の父親との複雑な関係性も明かされる重要作です。
⑧『新参者』(2009年)|人形町を舞台にした大ヒット作
日本橋の片隅で一人の女性が絞殺された。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎の前に立ちはだかるのは、人情という名の謎。手掛かりをくれるのは江戸情緒残る街に暮らす普通の人びと。「事件で傷ついた人がいるなら、救い出すのも私の仕事です」。大切な人を守るために生まれた謎が、犯人へと繋がっていく。
★見どころ:日本橋・人形町を舞台にした連作ミステリー。事件の謎だけでなく、人々の心まで救っていく加賀の温かい人情味が光る大ヒット作です!

⑨『麒麟の翼』(2011年)|日本橋の麒麟像を巡る父の愛
「私たち、お父さんのこと何も知らない」。胸を刺された男性が日本橋の上で息絶えた。瀕死の状態でそこまで移動した理由を探る加賀恭一郎は、被害者が「七福神巡り」をしていたことを突き止める。家族はその目的に心当たりがない。だが刑事の一言で、ある人物の心に変化が生まれる。父の命懸けの決意とは。
★見どころ:日本橋の「麒麟像」を巡る涙なしには読めない感動のミステリー。家族のすれ違いと父の愛を描いた映画版も大好評でした。
⑩『祈りの幕が下りる時』(2013年)|加賀のルーツが明かされる完結編
明治座に幼馴染みの演出家を訪ねた女性が遺体で発見された。捜査を担当する松宮は近くで発見された焼死体との関連を疑い、その遺品に日本橋を囲む12の橋の名が書き込まれていることに加賀恭一郎は激しく動揺する。それは孤独死した彼の母に繋がっていた。シリーズ最大の謎が決着する。吉川英治文学賞受賞作。
★見どころ:加賀恭一郎シリーズの一つの「完結編」とも言える超大作。長年明かされなかった「加賀の母親の失踪の謎」がついに明かされます。
⑪『希望の糸』(2019年)|従弟・松宮刑事が活躍するスピンオフ的物語
小さな喫茶店を営む女性が殺された。加賀と松宮が捜査しても被害者に関する手がかりは善人というだけ。彼女の不可解な行動を調べると、ある少女の存在が浮き彫りになる。一方、金沢で一人の男性が息を引き取ろうとしていた。彼の遺言書には意外な人物の名前があった。彼女や彼が追い求めた希望とは何だったのか。
★見どころ:加賀の従弟である若手刑事・松宮脩平が主軸となって活躍する作品。加賀恭一郎も重要な助言者として登場し、家族の「糸」を繋ぎます。
⑫『あなたが誰かを殺した』(2023年)|孤島で起きる連続殺人
閑静な別荘地で起きた連続殺人事件。検証会に集められた遺族と関係者たちの前で、加賀恭一郎が事件の真相を解き明かしていく。
★見どころ:クラシカルな「館もの・クローズドサークル」の雰囲気を味わえる極上の本格ミステリー!加賀の鮮やかな推理が冴え渡ります。
⑬『誰かが私を殺した』(2024年)|Audible限定の異色作
オーディオブック(Audible)限定で配信された書き下ろし作品。殺された被害者の「視点」から描かれる異色の加賀恭一郎シリーズ。
★見どころ:音声だからこそ楽しめる全く新しいミステリー体験!加賀恭一郎の聴き込みが被害者の記憶と交錯していきます。
【人間関係】加賀恭一郎シリーズの主要登場人物・相関図
シリーズを通して知っておくとさらに物語が面白くなる、主要人物の人間関係・相関図をまとめました!

👥 主要人物の人間関係・相関図メモ
- 加賀 恭一郎(かが きょういちろう)
主人公の刑事。大学卒業後は一度教師になるが、ある事件をきっかけに退職し警察官に。鋭い観察眼と温かい人情を持つ。 - 加賀 隆正(かが たかまさ)
恭一郎の父親であり、元警察官。仕事人間だったため家庭を顧みず、妻(恭一郎の母)が家を出ていく原因を作った。恭一郎とは複雑な確執がある。(『赤い指』などで描かれます) - 松宮 脩平(まつみや しゅうへい)
警視庁捜査一課の刑事であり、恭一郎の「従弟(いとこ)」。恭一郎を「恭さん」と呼び慕い、合同で捜査にあたることも多い。(『祈りの幕が下りる時』や『希望の糸』で深く関わります) - 金森 登紀子(かなもり ときこ)
父・隆正が入院した病院の看護師。隆正の最期を看取り、恭一郎とも個人的な交流を深めていく。
【まとめ】作品を見た後は「新参者」の聖地巡礼へ!
東野圭吾さんの加賀恭一郎シリーズは、事件の謎解きだけでなく、登場人物たちの心に寄り添う温かい人間ドラマが最大の魅力です。まずは気になる一冊を手に取って、加賀恭一郎の魅力的な推理の世界に飛び込んでみてくださいね!
そして、ドラマや映画で『新参者』や『祈りの幕が下りる時』の世界観にハマった方は、ぜひ作品の舞台となった日本橋・人形町の「聖地巡礼」に出かけてみてください!
阿部寛さんが並んだ人形焼のお店や、美しい街並みがそのまま残っていて最高に感動しますよ◎ 私が実際に歩いてまとめた「人形町ロケ地マップ」はこちらからどうぞ!


最後までお読みいただきありがとうございました!


